ヨーロッパ全土で猛威を振るっているコロナウィルス(COVID-19)について、イギリス国内のこれまでの経緯をまとめてみました。
これまでの生活は激変しました。かなり深刻な状況です。不要不急でない限り、原則自宅待機ですし、Ocadoなどデリバリーサービスもアクセスできない状況が続いています(スーパーなどでの買い物は出来るものの、一定の距離を離れる必要があります。ただ、食料は調達出来る状況なので、救いです)。
国民保健サービス(NHS)の病床もパンクしてしまわないよう、コロナウィルスの症状がある場合、まず「Self-Isolate(隔離)」。医療センターも熱や咳などがある場合は診察してもらえない状況であり、非常に深刻です。
なんとか収束すれば良いと思うのですが、ここ2週間の感染者数・死者数は指数関数的に増加の一途をたどっています。
参考までに、これまでの感染者数(cases)に対して死者数(deaths)はPublic Health England(英国公衆衛生庁)が公表しています(以下)。
これまでの経緯を英国目線でまとめていますが、正直3月9日の週前半ごろまでは、まだコロナウィルスの冗談を言っている人もいたほど事態は深刻に受け止められていませんでした。翌週の3月16日にはすでに事態は深刻になってきており、23日週はロックダウンが開始、かなり深刻な事態であり、先行するイタリアなどの事例も懸念されるようになった状況です。より早い段階からロックダウンを開始していたらと思えて仕方がありません。
日付 | 概要 |
英国の累積 感染者・死者数 |
12月31日 | 武漢の集団感染をについて、世界保健機関(WHO)への最初の報告が行われる。 |
感染者:0名 死者数:0名 |
1月12日 | WHOは武漢の集団感染がコロナウィルスに起因しているものと断定。 |
感染者:0名 死者数:0名 |
1月30日 | WHOは感染症の発生を受け、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(Public Health Emergency of International Concern -PHEIC)」を宣言。これを受け、英国でもリスクレベルをLow(低)からModerate(中)へ変更。 |
感染者:0名 死者数:0名 |
1月31日 |
イギリス国内で初の感染例が認められる。 |
感染者:2名 死者数:0名 |
3月1日 |
ウェールス、北アイルランド、スコットランドでも感染例が認められる。これを受け、ジョンソン首相は、3月2日にコロナウィルス・アクション・プランを打ち出すと同時にNHSは国家レベルの危機(Level 4 Incident)である旨、宣言。 |
感染者:35名 死者数:0名 |
3月11日 |
WHO、パンデミックを宣言。イギリスの一部学校の閉鎖が始まる。 |
感染者:456名 死者数:6名 |
3月12日 | 英国のリスクレベルはModerate(中)からHigh(高)に変更。 |
感染者:590名 死者数:8名 |
3月16日 |
イタリアでの感染爆発を確認。イタリアでの感染爆発を受けて、政府が |
感染者:1500名 死者数:55名 |
3月18日 |
英国の学校は閉鎖。ただし、公共交通機関は医療従事者や警官、教師など「キーワーカー」の子供を除く。 |
感染者:2600名 死者数:103名 |
3月20日 |
全レストラン、パブ、クラブ、インドア・スポーツおよびレジャー施設の閉鎖を指示。ただし、食事のデリバリーやテークアウト店は引き続きサービス提供可。 |
感染者:4000名 死者数:177名 |
3月23日 |
ボリス英首相、3週間のロックダウンを表明。 必需品の買い物や治療、絶対的に不可欠な仕事への通勤以外の外出を禁止。警察は違反者を取り締まることが可能。 |
感染者:6700名 死者数:335名 |
3月27日 | ボリス英首相、ハンコック英保健・社会福祉相コロナウィルス陽性。 |
感染者:14500名 死者数:759名 |
4月5日 | ハンコック氏、国民の協力が得られないようであれば、さらなるロックダウンのもあり得ることを表明。 |
感染者:47800名 死者数:4900名 |